薬膳ごはん yakuzen gohan

日々の生活に取り入れられる薬膳のレシピを紹介していきます。

春菊とかぶのサラダ 春の薬膳①

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春は、立春から立夏までの3ヶ月を指します。
植物が冬に地中で蓄えたエネルギーを芽吹きや発芽に使うのと同じように、人のからだもまた、冬に蓄えたエネルギーを外に向かって放っていく傾向があります。また、日も長くなり、陽気も暖かくなってくることから、からだの表面もゆるみ始め、活発に動き始める季節です。

冬からからだがしっかり目覚めていないと、気温の変化で汗をかくもののしっかり防護できず風邪をひいてしまったり、花粉のアレルギー症状がでたりします。
また、気持ちの面でも季節の変化によりイライラしやすくなったり、精神的に不安定になったりします。精神的な不調が続くと、胃のむかつきや消化不良など胃腸への影響も出てきます。
春に関連する臓器は“肝”といい、西洋医学の肝臓の機能とほとんど同じになります。春は肝臓に負担がかかりやすい季節です。

春の食養生としては、冬に溜め込んだ余分なエネルギーや老廃物を出しやすくすることで、肝臓の解毒機能の負担を軽くします。よく春の初めにでる山菜は苦みがあり、からだの浄化作用があり、からだが冬から目覚めると言われますが、これらの食材には解毒作用や浄化作用があるためです。また、肝臓の解毒作用の負担を軽くすることで、花粉症のアレルギー症状の緩和にもつながります。
ほかに、肝臓自体の働きを補うものを積極的にとったり、イライラした気持ちをやわらげるものとるとよいでしょう。

今回は冬から春に変化する時期の食材で、春の薬膳レシピを紹介します。

 

春菊(しゅんぎく)

キク科の野菜で鍋物でよく用いられますが、香りも非常によい野菜です。この香り成分は胃腸の働きを促進する効果があります。
春菊は、からだにたまった余分な熱を取り去ったり、気やからだの流れをスムーズに通したりする作用があります。
たとえば、黄色い痰が出るときの咳や痰の改善、熱があってイライラしたり不安感に襲われる時やイライラしてのぼせ・頭痛・目の痛みがある時の改善などに効果があります。そのほか、高血圧にも効果があるとされています。
なお、下痢をしている時には食べないようにしてください。

蕪・蕪菁(かぶ・かぶら)

淡白で上品名甘さをもった蕪ですが、余分な熱をとり解毒する効果や胃腸の不調に効果がある食材です。熱があるふきでものやほてりの改善、消化不良やげっぷ・吐気など胃腸の不調、糖尿病への効果などが期待できます。大根と同じくジアスターゼが含まれ、消化を促進します。 

柑橘類の皮

ここではレモンを用いていますが、一般に柑橘類の皮はストレスがたまったりイライラがたまったりして気持ちがすっとしない時に用いると、気分がすっきりする効果があります。代表的なものは、陳皮(ちんぴ・みかんの皮)で漢方薬の一つとして用いられています。なお、柑橘類の種類により効能の強さやからだを温めるか冷やすかが異なります。
無農薬のみかんが手に入ったときは、食べ終わった皮はそのまま天日干しにするなど乾かして保管しておくとよいでしょう。

 

春菊とかぶのサラダ

<材料> (2人前)

  • 春菊        ・・・・ 一羽
  • かぶ        ・・・・ 大1個
  • レモンの皮     ・・・・ 少々

(ドレッシング) 

  • レモン果汁     ・・・・ 大さじ1
  • 塩         ・・・・ 小さじ1/2
  • オリーブオイル   ・・・・ 大さじ1

 

<作り方>

  1. 春菊を食べやすい大きさに手でちぎる。固い茎の部分は取り除く。
    (固い茎はおひたしなど加熱する料理に使用するとよいでしょう。)
  2. かぶは皮付きのままくし切りにする。熱したフライパンにオリーブオイル(分量外)をひき、片面ずつ焼き色をつけ、ふたをして蒸し焼きにする。
  3. 2.のあら熱がとれたら、春菊とドレッシングであえ、皿に盛りつけ、最後に刻んだレモンの皮をあしらう。

 

 

陳皮100g/袋【ミカンの皮・チンピ・ちんぴ】漢方薬膳料理業務用食材

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