ごまとレーズンのグラノーラ 春の薬膳④
春の薬膳②に引き続き、“肝”と血液を補う薬膳です。少し食欲のないときや、疲れた時にオススメです。もちろん貧血予防にもよいので、貧血になりやすい人は朝食として取り入れてみてください。
また、どの食材も栄養価が高く、抗酸化作用の高いものばかりですので、アンチエイジング効果も期待できます。
レーズン・ぶどう(葡萄)
世界中でもっとも多く栽培されている果物で、ポリフェノールやアントシアニンなどを豊富に含み、強い抗酸化作用を持つことで知られています。
疲労回復や貧血に効果があり、気力の面でも栄養の面でもからだを強くする食べ物です。中国の古い書物である神農本草経(しんのうほんぞうきょう)でも、長期間にわたって食べると、からだが軽くなり、老いず、長寿になる、とかかれており、昔から重宝されていたことがわかります。また、春の眠気覚ましにも効果があるそうです。
いちご(苺)
ぶどうと同じくアントシアニンを豊富に含み、ビタミンCも豊富に含み、美肌効果にすぐれた食材として知られています。
肺を潤すので空咳や喉の痛みなどを抑えるほか、口内炎ができたときに炎症をしずめ殺菌する効果、消化不良などに効果があります。
春はカゼをひきやすい季節ですので、朝食にイチゴなどの果物をとると、免疫力が高まり風邪予防にもなります。また、動脈硬化や高血圧にもよいとされています。
なお、洗うときはヘタをとってしまうとせっかくのビタミンCが流れてしまいますので、ヘタはとらないように気をつけてください。
黒ごま(黒胡麻・黒芝麻)
薬膳でアンチエイジングの代表格の食材が黒ごまです。
こちらも神農本草経で、長く食するとからだが軽くなり、老いないとされ、内蔵も気力も筋肉も頭も良くするとされています。
春の臓器である“肝”だけでなく、冬の臓器で生命の源でもある“腎”も補い、老化による耳鳴りや足腰の痛み、白髪、肌の乾燥などに効果があります。
ごまの栄養素として有名なのはセサミンですが、強い抗酸化作用があり、老化防止、肝機能の改善、悪玉コレステロールの低下による動脈硬化防止、血圧低下などが期待できます。ほかに、リノール酸、オレイン酸、ビタミンB・E群、カルシウム、鉄などのミネラルを豊富に含みます。
擦った方が吸収がよくなりますが、時間が経つとリノール酸が酸化してしまうので、食べる直前に擦る方がよいでしょう。
アーモンドにも同様に貧血予防効果があります。また、オートミール(えんばく・燕麦)には、食欲不振に効果があり、免疫力向上や体力回復が期待できます。
ごまとレーズンのグラノーラ
<材料> (2人前)
<作り方>
- オートミールをフライパンで5分ほどからいりし、表面をカリっとさせる。(ローストされていないアーモンドやごまの場合はここで一緒にいる。)
大きめのバットに広げておく。 - はちみつ、オリーブ油をフライパンで火にかけ、フツフツするまで1分ほど温める。
- 火を止め、1.を入れ、よく混ぜる。弱火で15〜18分、焼き色が付き、カリっとするまで混ぜ、火からおろしよく冷ます。
- 3.がよくさめたら、アーモンド、ごま、レーズンを混ぜる。
- 器にもり、イチゴをのぜ、ヨーグルトや牛乳をかける。
※ほかに、オーブンや電子レンジで作る方法もあります。
*1:オリーブ油以外にココナッツオイルやごま油、グレープシードオイルなどでも代用可能です。 ・・・・ 大さじ2