ワカメと梅干しのスープ 夏の薬膳⑧
梅雨に入ると湿度も高く、からだもむくみがちになります。
夏の養生のポイントの一つとして、からだの水分代謝をよくすることがあげられます。
むくみ対策だけでなく、暑さが本番を迎える時期の熱中症予防にも今から水分代謝をよくしておくことが重要です。
夏の養生の一つとして、余分な水分をからだから出し、きれいな水分を取り込むことがあげられます。
夕方になると足がむくんでしまう、という女性も多いと思いますが、むくみは水分代謝が悪くなって出る症状の代表例です。
むくみ以外にも、水分代謝が悪くなって出る症状は食欲不振やめまいなど様々あります。
湿気をからだにためてしまう原因は、冷たいもののとりすぎ、甘いもののとりすぎ、水分のとりすぎの場合が多いです。
暑くなってきてアイスや氷の入った飲み物ばかりとっていると、胃腸が弱くなって、からだがだるくなってしまいます。
<からだに湿気がたまると出る症状>
- むくみやすい
- 痰や鼻水がでる
- 食欲が低下する
- 消化不良になる
- 湿疹や吹き出物ができる
- アトピーが悪化する
- 口内炎ができる
- 何となく体が重だるい
- 気分が憂鬱になる
特に、日本は湿気が多く、特に梅雨はからだに湿気がたまってしまい不調を引き起こしがちです。
余分な水分を外に出すことができず、どんどんためてしまうと夏バテになったり、痰や鼻水が慢性的にたまるようになったり、アレルギー症状が悪化したりします。
水分代謝を調整するキュウリやナス、スイカなどウリ科のもの、余分な水分を出す海草類、豆類などを取り入れ、夏本番に備えていきましょう。
◆ 裙蔕菜・若布(わかめ):余分な水分を排出する、痰やしこりをとる
**食材の解説**
ワカメをはじめとした海草類は、食物繊維が多く、低カロリーでミネラルも豊富なことからダイエット食品としても認知されているのではないでしょうか。
日本・韓国を除くほとんどの国では海草類を食することは少なく、本来人は海藻は消化できないと言われていますが、日本人の腸内細菌には海藻を分解する酵素を持つものがおり、そのために海藻の栄養を我々は取り込むことができます。
ワカメは、痰をきる、体内にこもった熱を収める、利尿してむくみをとる、という効果があります。また、甲状腺腫を小さく軟らかくする作用もあります。
現代の栄養学でも、血圧降下作用や機関誌拡張作用、痰きり作用、甲状腺更新の抑制作用があるとされます。
一方で、海草類はヨードが多く含まれており、とりすぎるとヨード線甲状腺腫になる恐れがあるので、食べ過ぎには注意しましょう。
今回のレシピで使っているその他の食材
◆ 玉ネギ:気の巡りをよくする、食欲不振を解消する
◆ 梅干し:口の渇きを収める ▶︎ 梅干しの詳しい説明はこちら
ワカメと梅干しのスープ
<材料> (2人分)
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ワカメ(干) ・・・・ 大さじ1
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玉ネギ(中) ・・・・ 1/2個
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梅干し(大) ・・・・ 1個
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だし汁 ・・・・ 400ml
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しょう油 ・・・・ 小さじ1
<作り方>
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ワカメをもどす。玉ねぎを薄くスライスする。
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鍋にだし汁をいれ、玉ネギ、ワカメをいれ、しょう油をいれて火を止める。
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梅干しをちぎりお椀にいれ、2をいれ、白ごまを少々かける。
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