イカとグリーンピースのカレーピラフ 春の薬膳
春に負担がかかる臓器である“肝”は、血液をストックする役割があります。
日頃から貧血になりやすい方はいつも以上に貧血に注意したいのが春です。
血液を補ってくれるイカと胃腸の機能を高めてくれるグリーンピースのカレーピラフです。
春の臓器である肝の働きに、“蔵血(ぞうけつ)”という作用があります。
これは血液をストックする働きのことですが、血液は血管を流れる血液の他に、何かあったときのため(たくさん血液を消耗する時や出血してしまった時のため)に血液を蓄えています。
それが肝臓にストックされているのです。
貧血の方の中には、このストックする血液が少ない方もおり、一般に健康診断では検査項目になっていないため気付かずに過ごされている方もいらっしゃいます。
東洋医学では、血が少ないことを血虚(けっきょ)と言い、一般的な貧血に近い状態を指します。
<血虚(けっきょ)の症状>
- めまい
- 頭痛
- 頭がぼーっとする
- 生理不順
- 目のかすみ、ドライアイ
- 視力の低下
- 皮膚の乾燥
- 髪のぱさつき
- 爪がもろくなる
- 口の渇き
- 便秘
- 不安感、焦燥感が強くなる
- 不眠
- 物忘れ など
特に、妊娠中の方、授乳中の方、生理の後半は貧血になりやすいので、いつも以上に気をつけると良いでしょう。
また、今まで女性に多かった貧血ですが、目を酷使する生活環境やストレス、就寝時間が遅くなったことなどより、男性の貧血も多くなっています。
鉄分の多いものやタンパク質をしっかり摂ること、深夜1時〜3時は寝ることなど気をつけるとよいでしょう。
貧血になりやすい方は胃腸が弱い方も多いので、胃腸を大事にすることも心がけるとよいでしょう。
イカとグリーンピースのカレーピラフ
<食材のポイント>
◆ 烏賊(いか):血液と潤いを補う
**食材の解説**
近年漁獲量が減り、高騰していると言われるイカですが、お刺身、フライ、炒め物、煮物などさまざまな家庭料理でおいしくいただけるものです。
イカは、血液を増やし身体を潤す、肝と腎を補い機能を回復する、などの作用があります。
貧血により月経が止ってしまった場合や貧血によるめまいに良いとされています。
春に摂りたい食材でもあり、貧血になりやすい女性にはぜひ摂っていただきたい食材です。
イカはコレステロールが多く含まれていますが、同時にタウリンも豊富に含まれているため、血液中のコレステロールの増加を抑制する作用があります。
また、イカの墨には血行を良くする作用や視力の回復作用があるとされています。
墨にはアミノ酸のチロシンが含まれており、身体を丈夫にする働きがあるとされています。
タウリンは熱に弱いので、加熱しすぎない方がよいです。
生のイカや煮て固くなったイカは消化しにくいので、胃腸の弱い方はさっと火を通すか軟らかく煮たものを召し上がるとよいでしょう。
今回のレシピで使っているその他の食材
◆ グリーンピース:余分な湿気を取り除き、胃腸の機能を高める
◆ 玉ねぎ:気血の巡りをよくする
◆ カレー粉:食欲を増進する、気血の巡りをよくする
<材料>(2人分)
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ごはん ・・・・ お茶碗2杯
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イカ ・・・・ 100g
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グリーンピース ・・・・ 50g
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玉ねぎ ・・・・ 50g
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カレー粉 ・・・・ 大さじ1
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コンソメ ・・・・ 小さじ1〜1.5
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塩 ・・・・ 小さじ1/2
<作り方>
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グリーンピースはさやから外し、茹でておく。イカは食べやすい大きさに切っておく。玉ねぎはみじん切りにしておく。
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フライパンに油をひき、玉ねぎを炒め、透き通ったらイカを炒め、グリーンピースを加え、カレー粉を入れ炒める。
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ごはん、コンソメを加え炒め、塩で味を整える。
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