薬膳ごはん yakuzen gohan

日々の生活に取り入れられる薬膳のレシピを紹介していきます。

ひじきとトマトのツナサラダ 夏の薬膳

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立夏を過ぎ暦の上では夏。心臓や血管に負担がかかりやすい季節になります。
熱中症の予防や梅雨のむくみ対策にも、今から心臓の働きを補い、血液と水分の循環を良くすることが大切です。
ひじきなど常備している食材ですぐ作れる夏の養生サラダです。

暦の上では、5月初旬の立夏から8月初旬の立秋までが暦の上では夏になります。
しかし、5月は爽やかな陽気であるものの、6月〜7月の梅雨、7〜8月に続く猛暑日、そして9月の厳しい残暑まで含め、夏は身体に厳しい季節といえます。

梅雨のむくみや熱中症、夏バテなど夏の体調不良を予防する上でも、大切になるのが心臓の働きや血液・水分の循環です。

東洋医学における“心”の働きは、心臓だけではなく血液の循環や脈拍が正常であること、精神の管理も含めたものになります。
例えば、熱中症になると、熱が身体にこもりのぼせたり口が渇くだけでなく、脈拍が速くなったり、拍動が強くなったり、ひどい場合には意識がもうろうとしてきます。
また、熱がこもった状態になると、イライラしたり、動悸がして眠れなかったりすることもあります。

これらの症状を観察し、昔の人は夏に負担がかかる臓器は”心”であり、余分な熱を冷まし、“心”の働きを助ける養生が必要と考えたのでしょう。

また、梅雨の時期から湿気も多くなり、むくみだけでなく、からだのだるさや食欲不振、頭痛などいわゆる夏バテの状態になります。
必要な水分は補いつつも、水分代謝をスムーズにしていくことが大切です。

夏の養生として、

  • 余分な熱をとる
  • 身体を潤す
  • 余分な水分をとる
  • 血液循環をスムーズにする
  • 暑さによる消耗を補う

ことが大切です。

 

初夏におすすめの食材としては、トマト、アスパラガス、玉ねぎ、じゃがいも、もやし、海草、パプリカ、豚肉、青魚、豆腐、あずき、緑茶などがあります。
夏は赤い食材をとると良いといわれていますので、毎日何か一つはとると良いでしょう。
また、気温が急に上がり食中毒にもかかりやすい時期ですので、しょうが、しそ、わさび、ニンニク、大根、梅干しなど殺菌効果のある食材も取り入れると良いです。

 

f:id:yoshiko1260:20160828194658p:plain ひじきとトマトのツナサラダ

<食材のポイント> 

◆ 鹿尾菜(ひじき):むくみをとる、余分な熱をとる

**食材の解説**

日本におけるひじきの歴史は古く、遺跡の発掘物によると縄文時代や弥生時代からすでに食されていたようで、古来からお供え物や献上品として用いられていたようです。
諸説あるようですが、「鹿尾菜」という漢字が当てられているのは、ひじきの形が鹿の尾のようにピンとした形をしていることに由来するとのことです。

ひじきは、身体を冷やす作用が強く、
・むくみを解消する
・痰を除去する
・身体にこもった余分な熱をとる
といった働きがあり、血栓の予防や動脈硬化の予防に効果があるとされています。
また、心を養い、血を補う働きもあるとされています。

現代の研究では、高脂血症への効果や善玉コレステロールの増加作用、甲状腺障害機能低下症への効果があるとされています。

ひじきには食物繊維、ヨードの他、ミネラルが豊富で、ナトリウム、カリウム、鉄分、リン、カルシウム、銅、ケイ素、硫黄、マンガン、ホウ素、チタン、マグネシウム、アルミニウムなどが含まれています。

貧血予防にはひじきがよい、とされてきましたが、最近の調査では既存の鉄含有量は鉄釜で加工した場合の値であり、ステンレス釜で加工した場合の鉄含有量は少なかった、ということが報告されました。
確かに鉄分の多さでは他の鉄分豊富な食材に比べ劣るかもしれませんが、貧血には鉄分だけでなく、他のミネラルがないと血液が作られません。
鉄分の多い食材と一緒にひじきをとることは有効ですので、上手にひじきも食するのが良いでしょう。 

なお、乾燥したひじきは水で戻したまま食することは出来ませんので、サラダなどに使う場合は茹でてから使うようにすると良いようです。

今回のレシピで使っているその他の食材

 ◆ トマト:熱を収め渇きを抑える、熱をとる、消化を促進する

 ◆ ツナ(まぐろ):気と血を補う

 ◆ オリーブ:身体や口の渇きを潤す、炎症をとる

 ◆ 玉ねぎ:胃腸の調子を整える、気血の巡りをよくする

 ◆ レモン:暑気あたりを解消する、身体や口を潤す

 ◆ 生姜:解毒する、食欲不振を解消する 

<材料>(2〜3人分)

  • ひじき(乾燥)  ・・・・ 10g

  • ツナ       ・・・・ 1缶

  • ミニトマト        ・・・・ 5個

  • オリーブ          ・・・・ 15g  

  • 玉ねぎ (小)       ・・・・ 1/2個 

(ドレッシング)

  • レモン汁      ・・・・ 大さじ1

  • 塩         ・・・・ 小さじ1/2〜1

  • 生姜        ・・・・ ひとかけ 

<作り方>

  1. ひじきは水で戻し、軽く茹でる。玉ねぎは薄くスライスし、水にさらしておく。

  2. オリーブはさいの目に切る。ミニトマトは4等分に切る。生姜はすりおろしておく。

  3. 水気をきった1と2、ツナをドレッシングでよく和える。

 

**** 夏におすすめの薬膳レシピ ****           

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ブログ薬膳ごはん 表参道にある源保堂鍼灸院の薬膳部が担当する薬膳・医食同源ブログ

表参道・青山・渋谷・原宿・外苑前エリアにある源保堂鍼灸院 伝統的なはりきゅう施術をしています

 

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