蓮根の鶏皮炒め 冬の薬膳
秋冬は乾燥し、肌も潤いがなくなりがち。
東洋医学には以蔵補臓という考えがありますが、肌が乾燥しやすい時期は鶏の皮がおすすめ。
適度に脂質を摂ることで乾燥から体を守ってくれます。
冬至に向けいよいよ日も短くなり、本格的な冬の寒さになってきました。
今年はいつも以上に寒く、冷え対策を日頃から行いたいものです。
空気も乾燥しているので、肌が乾燥してかゆくなったり、ささくれたりしている人もいるかと思います。
東洋医学では、皮膚がカサカサして荒れていたり、手指がひび割れていたりすると、免疫力が落ちており、そこから風邪やアレルギー物質が入ると考えます。
日常的に保湿クリームなど外から保護することも有効ですが、根本的には体の中からケアすることが大切です。
肌荒れ、特に乾燥には適度な脂質やぷるぷるした食感のものを取ることが大切です。
<肌の保湿にとりたいもの>
鶏や豚の皮、バター、ナッツ類、ごま、はちみつ、白きくらげ、
発酵食品、きのこ類 など
時々、鶏の皮や肉の脂身をすべて除く方がいらっしゃいますが、適度な脂質を取っておかないと皮膚も身体もカサカサに乾燥してしまいます。
秋冬の時期は適度に脂質もとるように心がけてください。
また、以臓補臓(いぞうほぞう)の考えからも、鶏や豚の皮、魚の皮などは食べた方が良いです。
発酵食品やきのこ類は腸内環境を良くするためにとりたいものです。
東洋医学では、肌と大腸はつながっていると考え、お通じを良くすることは肌のトラブルの改善につながります。
花粉症の方は、花粉も指先から入ってきますので、今の時期からしっかりとケアしたいものです。
蓮根の鶏皮炒め
<食材のポイント>
◆ 鶏皮(とりかわ):肌に潤いをだす
**食材の解説**
肌の美容に良いとされます。
鶏の皮膚組織は水分を除くと70%がコラーゲンです。
コラーゲンは、
- つややかな皮膚や髪の毛をつくる
- 軟骨や細胞、組織をつなぎ、機能の活性を促す
- 目を良くする
- 老化を防止する
などの効能があります。
一方で、皮の下に脂肪が多くついていますので、 皮は食べない、という方もいらっしゃいますが、余分な脂肪はともかく皮は上手に利用してほしいものです。
余分な脂肪を除いて調理したり、スープで使う時は一度煮出してから冷やし、表面に固まった油だけ取り除くという方法もあります。
コラーゲンをサプリなどでとるよりは、食物からとった方がおいしく、吸収も高まりますので、鶏も皮まで無駄にせず使ってみてください。
今回のレシピで使っているその他の食材
◆ 蓮根: 胃腸を丈夫にする、余分な熱をとりながら血行を良くする
◆ 黒胡椒:お腹を温める、気の巡りを良くする
<材料>(2人分)
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鶏皮 ・・・・ 50g
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蓮根 ・・・・ 70g
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塩 ・・・・ 小さじ1/3
- 黒胡椒 ・・・・ 少々
<作り方>
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鶏皮は食べやすい大きさに切る。蓮根は薄めの乱切りにする。
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フライパンを熱し、鶏皮を油が出て焼き目がつくまでよく炒める。
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2に蓮根を入れて炒め、火が通ったら塩、黒胡椒で味付けをする。
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