豆と菜の花のツナサラダ 春の薬膳
寒さがあっても暦の上では春。春の養生もそろそろ始める時期です。
春はしっかりタンパク質を摂る時期。
市販のツナや蒸し大豆を使えば簡単なので春の常備菜にもおすすめです。
春は肝臓に負担がかかりやすい季節ですが、肝臓は血液をストックしておく大事な場所です。
ですので、春はいつも以上に貧血にならないようしっかり鉄分補給をしつつ、血液になりやすいように同時にタンパク質も摂ることが必要です。
貧血の方は非常に多く、当院で受診される女性の多くに貧血がみられます。
また、男性でも貧血の方が最近は多くなってきています。
※東洋医学における貧血(血虚 けっきょ)の症状については、こちらをご覧下さい。
貧血になりやすい生活スタイルとしては
- 動物性タンパク質を摂っている量が少ない
- 頭脳労働が多い
- パソコンやスマートフォンなど目を使う作業が多い
- 寝る時間が遅い
- 考え事が多い
- 筋トレやマラソンなど消耗の激しいスポーツをしている
などが挙げられます。
現代の方の生活スタイル自体、どうしても血液の消耗が激しくなってしまいます。
どんな方でも春は血液が減りやすい時期ですので、ぜひ鉄分を意識的に取るよう心がけてみてください。
また、貧血が進んでいる方は何をやるのも億劫になっていることが多いです。
まずは疲れない範囲で鉄分補給できるよう、市販品や外食などもうまく活用しながら鉄分補給をすると良いでしょう。
※動物性の鉄分と植物性の鉄分についてはこちらをご覧下さい。
豆と菜の花のツナサラダ
<食材のポイント>
◆ 大豆・黄大豆(だいず):胃腸の機能を高め余分な水分を出す
**食材の解説**
納豆や豆腐、豆乳、味噌、醤油など多種多様な加工品の元になる大豆は、植物性タンパク質が豊富な食品で、畑の肉とも言われることがあります。
諸説あるようですが、中国が起源と言われており、黄・白・黒・赤・青など様々な色の大豆があります。
東洋医学的には、
- 胃腸の機能を助け、腸を整える
- 余分な水分を出しむくみを解消する
- 膿や毒を出す
といった効能があります。
日本で江戸時代に書かれた文献には、日本で用いられる大豆は黄白大豆が主で、『気分をおだやかにし、腹中を寛(くつろ)げ、腸に良い。』とあります。
大豆には、女性ホルモンに似た働きをするイソフラボンも含まれており、更年期ののぼせや骨粗しょう症の予防や改善にも効果があります。
大豆の利尿作用はタンパク質が多いことによるものなので、腎炎やお小水の出が悪い人のむくみには効果がありません。
また、大豆には造血作用があるともされていますが、その内容を読むとレバーと一緒に煮込むこと、とされていますので注意が必要です。
なお、豆類は消化しにくくお腹も張りやすいので食べ過ぎには注意してください。
大豆をそのまま食べるよりも納豆や豆腐などの方が消化吸収しやすいです。
様々な大豆加工品もありますので、上手に活用しながら取り入れるとよいでしょう。
今回のレシピで使っているその他の食材
◆ ツナ(まぐろ): 気と血を補う
◆ 菜の花: 炎症を取り解毒する
<材料>(2人分)
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蒸し大豆または茹で大豆 ・・・・ 100g
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ツナ(まぐろ) ・・・・ 50g
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菜の花 ・・・・ 1/2束
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マスタード ・・・・ 大さじ1
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塩 ・・・・ 小さじ1/3
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レモン汁 ・・・・ 小さじ1/2〜1
<作り方>
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菜の花を茹で、食べやすい大きさに切る。
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マスタード、塩、レモン汁をよく混ぜ、1とツナ、大豆を混ぜて盛りつける。
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