アスパラとそら豆のマスタードポテト 夏の薬膳
今年は初夏から湿度も高め。
アスパラや豆類など初夏の食材には水分代謝をスムーズにしてくれるものが多くあります。
さっぱりとしたポテトサラダで、胃腸を元気にし湿気対策をしてくれるレシピです。
日本の夏は湿気が多く、熱さと湿気の両方の対策をすることが非常に大切です。
東洋医学では、悪さをする湿気のことを“湿邪(しつじゃ)”と呼びますが、湿邪には外界から受けるものと、身体の中で発生するものとがあります。
湿邪の多くは身体の中で起こるもので、原因のほとんどは飲食の不摂生によるものです。
身体の中に湿気を溜めるものとしては、
- 食べ過ぎ
- 飲み過ぎ
- 甘いものが多い
- 冷たいものの食べ過ぎ
- 生ものの食べ過ぎ
- 脂っこいものや味の濃いものの食べ過ぎ
などです。
梅雨の時期や夏の時期に身体がだるい、頭が重い、食欲がない、むくみやすいなど不調がある方は、食べ物も見直してみるとよいでしょう。
湿気を出してくれる食べ物としては、
- 瓜科のもの(きゅうり、冬瓜など)
- 豆類(あずき、そら豆、インゲン豆など)
- トウモロコシ
- ハトムギ
- 海草類(わかめ、のりなど)
などがありますので、積極的にとるのもおすすめです。
アスパラとそら豆のマスタードポテト
<食材のポイント>
◆ 空豆・蚕豆(そらまめ):胃腸の働きを高め、余分な水分を排出する
**食材の解説**
さやが天に向かって伸びるのでそらまめ(空豆・天豆)と呼ばれたり、花の姿が蛾(ひいる・蚕の羽化したもの)に似ているためかいこ豆(蚕豆)と呼ばれたり、様々な呼称があります。
世界各地で食べられており、4000年以上も前から食用として栽培されていたようで、日本には奈良時代に伝えられたとされます。
私たちが茹でて食べるのは未成熟の実で、完熟のものは黒っぽくなり煮豆やおたふく豆などに用いられます。
東洋医学的には、豆の部分に、
- 胃腸の回復
- 余分な水分を排出
といった効果があります。
他に、花と葉には止血効果、茎には下痢を止める効果や止血効果、殻は利尿効果があるとされます。
また、そら豆には五臓を利する効果があるとされており、誤って針を飲み込んでしまった場合、そら豆とニラを煮てたくさん食べると排便される、と古い文献には記されています。
栄養素としては、カリウム、ミネラル、ビタミンB群を豊富に含んでいます。
そら豆に限らず豆類は消化しにくいため、胃腸が弱い方は食べ過ぎには注意しましょう。
腎炎の方も負担がかかるので控えめにした方がよいでしょう。
今回のレシピで使っているその他の食材
◆ アスパラ:からだの水分代謝を調整する、余熱をとる
◆ じゃがいも:胃腸を丈夫にする、元気をつける
<材料>(2人分)
-
アスパラガス ・・・・ 1/2束
-
そら豆 ・・・・ 1/2袋
-
じゃがいも(中) ・・・・ 2個
-
マスタード ・・・・ 大さじ1+1/2
-
オリーブオイル ・・・・ 小さじ1
-
塩 ・・・・ 小さじ1/2
<作り方>
-
そら豆を茹で、皮をむき半分に割る。アスパラガスを茹で、食べやすい大きさに切っておく。
-
じゃがいもを蒸し、皮をむく。熱いうちにざっくりとつぶし、マスタード、オリーブオイル、塩を加えて混ぜる。
-
2に1を加えて混ぜる。
**** 夏におすすめの薬膳レシピ ****