鮭ときのこの炊き込みごはん 秋の薬膳
秋は過ごしやすい気候なので心身ともに補っておくことが大切。
実りの秋を迎えておいしい食べ物もたくさん食卓に上ります。
炊き込みごはんはたくさんの食材を一度にとれるので忙しい人でもできる薬膳です。
実りの秋、食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋、芸術の秋、…
とさまざまに形容される秋ですが、秋は四季の中でも気候が穏やかで過ごしやすい時期です。
秋分の頃は、秋も半ばとなり昼夜が同じ長さになり、陰陽が平衡する時期です。
心身ともに安定しやすい時期ですので、この時期にしっかり精気を養い、冬に備えておくとよいです。
しっかりと栄養のあるお食事をすることも大切ですが、五感器を養うことも気の栄養になります。
- お食事を彩り豊かにする
- お気に入りの食器を使う
- 香りのよいものを取り入れる
と工夫するだけでいつものお食事が楽しくなります。
また、よい音楽に触れたり、好きな絵画をみたり、空気のよいところで紅葉を楽しんだり、というのもよいでしょう。
少しずつ秋が深まり寒さも増してくると気持ちもブルーになりがちですが、日々に楽しみを見いだすことで心身ともに充実することができます。
鮭ときのこの炊き込みごはん
<食材のポイント>
◆ 粳米(うるちまい):気を増す、胃を養う
**食材の解説**
秋になると待ち遠しいのが新米。
炊きたてのごはんはそれだけでもご馳走になるほどおいしいものです。
稲(いね)の語源は、
「命(いのち)の根」、
「息(いき)の根」
の意と言われています。
江戸時代の本、『本朝食鑑(ほんちょうしょっかん)』には、
「五臓を補い気血を益し、百病を治し、人間に一日もなくてはならぬものである。」
とあり、いかに重視していたかがわかります。
東洋医学的には、
- 胃腸を丈夫にして力をつける
- 消化吸収能力を回復させる
- ストレスやのどの渇きを解消する
- 下痢を止める
といった効果があります。
消化が良くない人はおかゆにするのもよいです。
薬膳でもおかゆは多種多様なレシピがあり、組み合わせる食材によってさまざまな効能を発揮します。
また、お米にはレジスタンススターチと言い食物繊維の用な働きをする作用もあります。
極端に炭水化物を抜くと便秘になることもあるので気をつけましょう。
栄養面では、ミネラル・ビタミンを多く含む玄米の方が優れていますが、消化が良くないので胃の弱い人は白米や胚芽米などの方がよいでしょう。
今回のレシピで使っているその他の食材
◆ 鮭:気血を養う、気血を巡らす、お腹を温める
◆ きのこ:気を補う、通便を促す
◆ しそ:気を巡らす、解毒する、お腹を温める
◆ 白ごま:肺や皮膚を潤す、通便を促す
<材料>
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白米 ・・・・ 2合
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鮭 ・・・・ 2切れ
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しめじ ・・・・ 1/2株
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えのきだけ ・・・・ 1/2株
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しいたけ(中) ・・・・ 2個
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酒 ・・・・ 大さじ2
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醤油 ・・・・ 大さじ3
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しそ ・・・・ 適量
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白ごま ・・・・ 適量
<作り方>
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白米は水で研ぎ、30分〜1時間浸水する。
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鮭は食べやすい大きさに切り、酒(分量外)をふりしばらくおく。
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きのこは石突をとり、食べやすい大きさに切る。少量の油をフライパンにひき、しんなりするまで炒める。
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炊飯器に白米をいれ、酒、醤油をいれ、2合の分量まで水を入れる。余分な水分をキッチンペーパーでふいた2と3を入れ炊く。
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炊きあがったら鮭の皮を取り、全体を混ぜる。お椀に盛り、千切りしたしそと白ごまをのせる。
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