トウモロコシとハトムギのごはん 夏の薬膳③
日本は他の国に比べて高温多湿であるため、多くの方がからだに水分がたまりやすくなります。湿度が高くなる梅雨の時期はもちろんですが、食べ物や飲み物によっても水分をためやすくなってしまいます。
例えば、甘いものや冷たいもの。アイスクリームや冷たいジュースの飲み過ぎはからだに水分を溜め込み、むくみの原因となります。
からだの中に水分が多くなると、むくみ以外にも様々な影響がでます。例えば、夏バテしたときに食欲がなくなったりしますが、これは暑いからといって、冷たいものや水分や甘いものをとりすぎ、胃の働きが停滞してしまうためです。ほかにも、お小水が出過ぎたり、水分の多い痰が出たりすることもあります。
むくみなど余分な水分を取り除くには、いわゆる利尿作用のあるものが効果的です。有名なものだと、緑茶やキュウリなどがあげられるでしょう。
トウモロコシも利尿作用がある食べ物です。トウモロコシのひげは漢方として用いられていますが、最近はお茶としても定着しており、利尿作用があることをご存知の方も多いでしょう。
消化不良や食欲不振、便秘の改善にも効果があるとされます。また、不飽和脂肪酸であるリノール酸が含まれており、抗酸化作用や血中コレステロールを減らす作用があります。
ハトムギは、薏苡仁ともいわれ、イボ取りに効果があることで有名です。ハトムギも水分代謝に効果があるほか、膿を出す作用に優れています。
最近は、雑穀ごはんのもとなどに含まれていることも多く、スーパーの売り場でもお米の近くにおいてあることもしばしば見かけます。比較的手に入りやすい食材になってきました。
なお、一部の文献には妊婦には用いないこと、とされていますので、妊娠中の方はさけた方がよいでしょう。
ごはんと一緒に入れて炊くだけなので、簡単にできるレシビです。トウモロコシの優しい甘みが上品ですので、会席料理などでも季節のごはんとしてトウモロコシをいれることもあるようです。
トウモロコシとハトムギのごはん
<材料> (3合)
- 白米 ・・・・ 3合
- トウモロコシ ・・・・ 1本
- ハトムギ ・・・・ 大さじ1
- 塩 ・・・・ 小さじ1
<作り方>
- ハトムギと白米を洗い、30分以上水に浸しておく。
- 軸からトウモロコシの実を手でとる。軸も使うためとっておく。
- 1にトウモロコシの実、塩、トウモロコシの軸を炊飯器にいれて通常通り炊く。
トウモロコシの実をとるときですが、トウモロコシの胚芽(軸についている実の部分)に栄養が多く含まれているため、包丁では切らず、できれば手で実をとってください。
また、トウモロコシの軸も一緒に炊くと、トウモロコシの甘みや香りがよくでます。
妊娠中の方は、ハトムギを抜いたレシピにするとよいでしょう。