にらの花椒ソース 便秘の薬膳③
今回は冷えタイプの便秘の薬膳です。
(便秘のタイプの紹介はこちらから▶︎便秘の薬膳①)
冷えタイプの便秘では、冷えることにより、腸のぜんどう運動が弱まり、便秘になるタイプです。もともと冷え性の人の人に多く、お腹やからだを温め、腸のぜんどう運動を促すことが改善につながります。
お腹を中心に体が温まる食材を積極的にとるとよいでしょう。また、冷たいものを控えたり、お腹や下半身が冷えないような服装にしたり、運動したりすることも、全身が温まるため有効な方法です。
韮(にら)
スタミナ食材といって真っ先にあげられるものの一つですが、中国語でも「起陽草」(陽気を起こす草=からだを温めて機能を活発にしたり、精力を増強させたりする)と言われています。
効能としては、胃腸など腹部を温め気の巡りを改善する、臓器をあたためて機能を回復させる、腰や膝の冷えをとり丈夫にする、生殖機能を高めることがあげられます。また、鼻血や吐血などあらゆる出血の改善、胸のしびれの改善、解毒作用があるともされています。
現代の研究でも生殖機能を高める作用、血液循環をよくする作用、抗菌作用があることがわかっています。また、ニラやネギ、ニンニクの特有の香りはアリシンという成分によります。アリシンは、豚肉やレバーなどに含まれるビタミンB1の吸収を高めるほか、発ガン性物質の解毒酵素を助ける作用、抗酸化作用が認められています。
からだが冷える人に適した食材ですが、暑がりの人や高血圧の人、肝炎の人はあまり食べない方がよいでしょう。
花椒(かしょう)・山椒(さんしょう)
ピリリとした独特の辛みがあり、麻婆豆腐にも使われています。
こちらもお腹を温める効果があり、腹痛を治めます。一般的には、冷えによる下痢に用いることが多いので、ほかの便秘のタイプの方には不向きです。
ほかに、体の湿気を取り除く効果、殺虫効果(回虫など)があるほか、虫歯の穴につめると痛みを軽減させるとされています。生理痛にも効果があります。
加熱時間が長くなると、成分が揮発してしまうので注意してください。
その他の食材
- 生姜:胃を温める効果
- 黒砂糖:お腹を冷えをとり、痛みを抑える
にらの花椒ソース
<材料> (2人前)
- にら ・・・・ 1束
(ソース)
- 生姜 ・・・・ 5g
- ごま油 ・・・・ 大さじ1
<作り方>
- ごま油と花椒をフライパンで熱し、香りがでたら火から下ろす。
- みじん切りにした生姜にし、しょうゆ、酢、黒砂糖と1をあわせる。
- ニラを手早くゆで(1分程度)、冷ます。
- ニラをたべやすい大きさに切り、2のソースをかける。
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