人参とクコの実のラペ 春の薬膳
春におすすめの薬膳食材の一つクコの実。
買ったもののどう使えば良いかわからず持て余している方も多いようです。
クコの実と人参と組み合わせた、目や身体を潤す春におすすめのレシピです。
春は肝臓の季節ですが、その肝臓の状態を把握するのにわかりやすい部位が東洋医学では“目”とされています。
肝臓は血液を蓄えておく部位ですが、その血液が少なくなると
- 視力の低下
- 夜盲症
- ドライアイ
など目の症状も出てきます。
東洋医学では、血液のもっともきれいな上澄みの部分のことを“精血(せいけつ)”と言い、この精血が目に行くことでものが見えると考えています。
しかし、現代の生活は昔以上に目を良く使うことが多いです。
例えば、テレビやパソコン、スマートフォンを使う頻度が高いと精血を消耗しがちです。
また、ストレスが多かったり、頭を使う作業が多かったりすると血液全体も減りやすく、精血も減りやすくなります。
血液は毎日生産され破壊されていますので、毎日血液の原料を供給することが大事です。
更に、血液のリニューアルには5〜6ヶ月程度かかると言われます。
目の症状に思い当たる方や貧血の人は、継続的に血液を補うものを摂ると良いでしょう。
人参とクコの実のラペ
<食材のポイント>
◆ 枸杞(クコ):肝腎を補う、目に良い
**食材の解説**
クコの実(ゴジベリー)は薬膳食材の代表格で、スーパーフードとしても近年取り上げられましたので知っている方も多いでしょう。
東洋医学的には、五臓の肝と腎を補うとされ、肝腎不足による腰のだるさや男性不妊、めまいを改善するとされています。
また、貧血を改善し視力の低下などの改善や肺を潤し咳を止めるとされています。
漢方薬にも用いられ、眼病などに使われる杞菊地黄丸などにクコの実は使われています。
栄養学的には、ルチン、タンニンなどのポリフェノール、ビタミンC、ゼアキサンチン(色素)など強い抗酸化作用をもつものが豊富で、まさにアンチエイジング食材と言えるでしょう。
クコは実だけでなく、葉っぱは春の新芽を山菜として食べたり、お茶(枸杞葉 くこよう)として飲んだりします。
根や樹皮(地骨皮 じこっぴ)は微熱やほてり、のぼせの症状に用いられる漢方薬として使われています。
今回のレシピで使っているその他の食材
◆ 人参: 目の乾燥を防ぐ、食欲不振を解消する
◆ くるみ: 腎を補う、腸や肺を潤す
<材料>(2人分)
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人参 ・・・・ 200g
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くるみ ・・・・ 好みの量
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クコの実 ・・・・ 大さじ2
(ドレッシング)
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マスタード ・・・・ 小さじ1
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はちみつ ・・・・ 小さじ1/4
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塩 ・・・・ 小さじ1/2
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レモン汁または米酢 ・・・・ 大さじ1
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オリーブオイル ・・・・ 大さじ2
<作り方>
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人参は薄くスライスし千切りにしておく。
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マスタード、はちみつ、塩をよく混ぜ、レモン汁を混ぜる。オリーブオイルをよく混ぜる。
- 1とクコの実、粗く砕いたクルミを2とよくまぜ、30分以上置く。
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