いちじく ー秋のたべものー
イチジク(無花果・一熟果)
聖書にも登場するイチジクはアラビア原産で地中海諸国では古くから親しまれており、日本に入ってきたのは300年ほど前。
食用とされる部分は果実ではなく花の部分で、花が咲かないように見えるので「無花果」とも呼ばれます。
「一熟果」とも書くのは、一日一個熟すため、もしくは一ヶ月で熟すためと言われます。
『本朝食鑑』には
「胃を開き、瀉を止め、五痔(牡痔、牝痔、腸痔、脈痔、血痔)・腫痛・咽喉痛を止め、あるいは、酒毒を解する」
とあり、生薬では果実と葉が使われ、特に痔に効果があります。
他に胃腸を丈夫にする、肺を潤し咳を鎮める、炎症を収めるといった作用があり、体を潤す作用に優れています。
フィシン、食物繊維、アントシアニンなどがよく含まれ、タンパク質の消化を促進し、整腸作用もあるので、乾燥しがちな便秘の方におすすめです。
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