レバー入りミートボールのトマト煮 春の薬膳
貧血にもっとも効果のある食材といえば、レバー。
東洋医学では、“以臓補臓”という考えからも貧血にはレバーを取り入れます。
苦手な人でも食べやすいようにミートボールにしてトマトで煮込みました。
春に限らず貧血の方が多くいらっしゃいますが、そのような方に普段何を召し上がっていますか?と聞くと、ほうれん草やひじきをたくさん食べています、と答えられることがあります。
確かに植物性の食品の中では鉄分の多い食品ではありますが、貧血の方にまずお勧めしたいのはレバーや赤身の肉です。
東洋医学では、“以臓補臓(いぞうほぞう)”と言い、弱っている臓器を補うために、その臓腑を以て補うということを行います。
血液を貯めているのは肝臓ですので、貧血の場合にまず摂るべき食事としてレバーがあげられます。
更に、“血肉有情之品(けつにくゆうじょうのしな)”という言葉もあり、漢方薬として使われる海馬(かいば、タツノオトシゴ)や冬虫夏草(とうちゅうかそう)などの動物薬を主に指します。
動物薬は即効性が高く効果が強いもので、身体のもとを補ってくれると考えます。
生理がある女性の場合、一日2mgの鉄が必要とされるといいます。
ほうれん草など植物性食品に含まれる鉄分は非ヘム鉄といい、私たちの身体に吸収するためにはビタミンCなど吸収を促進する栄養素が必要です。
レバーなど動物性食品に含まれる鉄分はヘム鉄といい、タンパク質と結合しており、非ヘム鉄と比べ、吸収効率は5〜10倍といわれています。
特に貧血の症状のある方はレバーや赤身肉など積極的に鉄分の多いタンパク質を摂った方が良いでしょう。
もちろんほうれん草なども貧血の改善の助けにはなりますので、非ヘム鉄が多い食品はじゃこやかつお節などタンパク質やビタミンCが多い食品と一緒に摂るとその吸収も良くなります。
レバー入りミートボールのトマト煮
<食材のポイント>
◆ 鶏レバー:肝を補う、血液を養う ▶︎詳しい説明はこちら
◆ 玉ねぎ:気血の巡りをよくする
◆ トマト:熱を収め、消化を促進し、肝の解毒を助ける
<材料>(2〜3人分)
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豚挽肉または合挽肉 ・・・・ 200g
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鶏レバー ・・・・ 80g
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玉ねぎ ・・・・ 1/4個
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卵 ・・・・ 1個
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パン粉 ・・・・ 大さじ3
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ナツメグ ・・・・ 小さじ1/2
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塩 ・・・・ 小さじ1/2
(ソース)
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ホールトマト缶 ・・・・ 1缶
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玉ねぎ ・・・・ 1/2個
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ニンニク ・・・・ ひとかけ
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トマトケチャップ ・・・・ 大さじ2
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砂糖 ・・・・ 小さじ1
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塩 ・・・・ 小さじ1
<作り方>
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ミートボール用の玉ねぎはみじん切りにし、フライパンで透き通るまで炒める。レバーは粗みじんぎりにしておく。ソース用のニンニクはみじん切り、玉ねぎはくし切りにしておく。
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挽肉に、塩、ナツメグ、卵、パン粉を加えよく練り、玉ねぎとレバーを加えて混ぜる。ボール状に形を整え、油をひいたフライパンで表面に焼き目をつけたら、ミートボールを取り出す。
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2のフライパンにニンニクを加え、玉ねぎを炒める。ホールトマトをつぶしながら加えて煮立たせる。2のミートボール、トマトケチャップ、砂糖、塩を加えて煮つめる。
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