春雨の酸辣スープ 夏の薬膳
湿気が多い時やクーラーの部屋に長くいると夏でも汗がかけないこともあり、熱中症の原因ともなります。
酸味と辛味を組み合わせた味は、適度に汗もかきつつ出過ぎないようにしてくれます。
食欲も増し夏バテの予防にもなる酸辣スープは、夏の時期におすすめです。
夏はたくさん汗をかく季節ですが、現代の生活では汗をかくシーンが少なくなっています。
熱中症の予防には、まず汗をかせる状態にしておくことが大切です。
オフィスや電車、飲食店などあらゆるところでクーラーが効いています。
快適ではありますし、本当に暑いときには必要なものですが、空調の効いた環境にいる時間が長くなると、汗をかきにくい身体になってしまいます。
夏は汗で暑さを発散するために、冬に比べ汗腺は開いた状態になり、汗をかくスタンバイをしているのが正常な状態です。
しかし、クーラーなどの冷気が当たると、毛穴は身体の中に冷気が入らないように固く閉じてしまいます。
すると汗腺は閉じるのが常になってしまい、暑さを感じでも汗腺がなかなか開かず、体温調整が難しくなってしまいます。
普段汗をかくのに馴れていない方は、ちょっとした暑さでも熱中症になりやすくなってしまいます。
熱中症は意識を失うレベルまでいかなくても、初期の段階で頭痛や吐気、頭ののぼせなどの症状があります。
また、夏に口内炎や目の充血、風邪ではないのどの痛み、そわそわして眠れないなどの症状は熱中症予備軍です。
普段仕事などで汗をかけない方は、
- 休日の涼しい時間帯に散歩をする
- エアコンを切る時間帯をつくる
など無理のない範囲で汗をかくことを心がけてみてください。
なお、空調で冷えた時や湿気で汗が出にくい時は辛いものを適量摂ることも一時的には効果があります。
酸味を加えると、酸味の収斂作用によって必要以上に発汗を促さず、適度に汗をかくことが出来ます。
食欲がない時も酸味と辛味の組み合わせはよいですので、食べ物でも工夫するとよいでしょう。
春雨の酸辣スープ
<食材のポイント>
◆ 緑豆春雨:熱を取る、解毒する、利尿する
**食材の解説**
緑豆は夏場に摂りたいものの代表で、中国では緑豆のお汁粉が缶でも売っており、暑さを感じると外出先でも飲むそうです。
緑豆は日本ではあまりなじみがありませんが、緑豆をつかったもので身近なものはあります。
緑豆春雨と緑豆もやしです。
緑豆そのものを摂るよりも効果は薄れますが、緑豆春雨には
- 余分な熱を取る作用
- 解毒する作用
- 利尿作用
などがあります。
春雨は、豆や芋のでんぷんを利用して作られた麺で、日本産のものはさつま芋やじゃがいものでんぷんを使って作られています。
一方、緑豆春雨は緑豆のでんぷんを使っており、主に中国で作られているものになります。
緑豆春雨は他の春雨に比べ、コシがあり、熱に溶けにくい性質を持っています。
今回のレシピで使っているその他の食材
◆ 豚肉:からだを潤す、疲労回復する
◆ 緑豆もやし:熱をとる、解毒する、利尿作用 ▶︎ 詳しい説明はこちら
◆ 椎茸:元気をつける
◆ ニンニク:解毒する
◆ 生姜:食欲を増す、解毒する
◆ 豆板醤:解毒する、胃腸を良くする
◆ 香菜:消化を促す
<材料>(2人分)
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緑豆春雨 ・・・・ 40g
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豚ひき肉 ・・・・ 100g
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生椎茸(小) ・・・・ 3個
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もやし ・・・・ 100g
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生姜 ・・・・ ひとかけ
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ニンニク ・・・・ ひとかけ
(スープ)
- 水 ・・・・ 500ml
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中華スープ ・・・・ 大さじ1/2
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豆板醤 ・・・・ 小さじ1/2
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酢 ・・・・ 大さじ2
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醤油 ・・・・ 小さじ1
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塩 ・・・・ 小さじ1/2
<作り方>
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鍋に油をひきみじん切りにしたニンニク、生姜を香りがたつまで炒め、豚ひき肉を炒める。
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薄切りした椎茸ともやしを加えたら、スープの材料を加える。煮立ったら春雨を加えて火が通るまで煮る。
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2を器に盛り、お好みで香菜を加える。
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