あさりとごぼうの豆乳クラムチャウダー 春の薬膳⑨
寒い日が続くものの立春を迎え暦の上では春に入りました。
身体にたまっていた余分なものを出し、肝臓の解毒機能をアップしておくと春本番の準備となります。
肝機能を高めるあさりやデトックス効果の高いごぼうなどこの時期に摂っておきたい食材です。
また、乳脂肪分の多いものは春に疲れやすい肝臓と胃腸に負担がかかるので、さっぱりとした豆乳のクラムチャウダーにしました。
春は肝臓に負担がかかる季節で、春も本番を迎えると肝臓がフル稼働になります。
肝臓に負担がかかってくるとイライラしてきたり、貧血になったり、風邪をひきやすくなったり、とさまざまな症状が出てきます。
今のうちにしっかりと冬に余分に貯めてしまった老廃物を出し、肝臓の負担を少なくしておくことが早春の養生のポイントです。
また、肝臓の機能がアップできるものもとっておき、肝臓自体を強くしておくこともよいでしょう。
2月〜3月はインフルエンザ、ノロウイルスなどウイルス性の疾患が流行ったり、花粉症で辛いという方が多い時期でもあります。
肝臓の機能を上げ、しっかり解毒をしておくことは、ウイルスにかかりにくくなったり、花粉症の症状をやわらげることにもつながります。
気持ちも身体も軽くして、あたたかな春を心待ちにして日々を送れるとよいですね。
あさりとごぼうの豆乳クラムチャウダー
<食材のポイント>
◆ 牛蒡(ごぼう):老廃物を取り除く、炎症を取り除く
**食材の解説**
ごぼうは、喉の痛みや腫れを取り除く、体内の毒素や老廃物を取り除く、といった効果があります。
古くから、ごぼうは身体を温めるとされていますが、これは発汗作用や利尿作用から余分な水分を取り除くためだと言われます。
ごぼうを切ってそのまま煮ておくと茶色くなりますが、これはリグニンというポリフェノールで腸の働きを活発にし、通便効果があります。
ごぼうの有用な成分の多くは皮やアクの部分に含まれているので、皮をむきすぎたり、水にさらしすぎたりすると効果が薄れるしまいます。
最も食物繊維を含む野菜のごぼうですが、一般に他の国では食べられていません。
中国でも明の時代までは食用されていたそうですが、現在は種(牛蒡子)を生薬として用いるのみだそうです。
食物繊維による整腸作用のほか、女性ホルモンの分泌を促すアルギニンが含まれていたり、抗菌・抗真菌作用があります。
繊維質が多いので、胃腸の弱い方は控えめに。またミネラルの多いものと一緒に摂るのも吸収されにくくなるので控えめにした方がよいでしょう。
今回のレシピで使っているその他の食材
◆ あさり:余分な熱をとる、貧血を予防する▶︎詳細な説明はこちら
◆ じゃがいも:胃腸を丈夫にする
◆ 人参:胃腸の働きをよくする、貧血を予防する
◆ 玉ねぎ:気血の流れを良くする
◆ 豆乳:からだを潤す
<材料>(3〜4人分)
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あさり(殻付き) ・・・・ 300g
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ごぼう ・・・・ 1/2本
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じゃがいも(小) ・・・・ 1個
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人参 ・・・・ 1/4本
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玉ねぎ ・・・・ 1/4個
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ベーコン ・・・・ 3枚
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調製豆乳 ・・・・ 200ml
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塩 ・・・・ 小さじ1/2
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水 ・・・・ 300ml
<作り方>
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あさりは砂抜きをしておく。玉ねぎはみじん切り、ごぼう、じゃがいも、人参は1cm角、ベーコンは1.5cm幅に切る。
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鍋にあさりと水を入れ火にかけ、貝が開いたらあさりとスープを分ける。あさりは殻から身を外しておく。
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鍋に油を引き、玉ねぎを透き通るまで炒め、ベーコンを加えて炒める。ごぼう、じゃがいも、人参を加えたら、2のスープを加え野菜が軟らかくなるまで煮る。
- 豆乳、あさりを加え温め、塩を加え味を整える。
(注意:沸騰させると分離するので温める程度に加温してください)
**** 冬におすすめの薬膳レシピ ****